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  • CDは真っ平らか

 CDが音を出す仕組みはわかってもらえたと思うが、実はこれだけでは音は出ない。それはなぜかというと、手でCDをCDプレーヤーに装着するとき、CDは斜めになってしまうからだ。

 CDのピットの高さは0.1マイクロメートル。1/10,000ミリだ。このピットを焦点にしてレーザー光線を出すのだが、1マイクロメートル上下にずれると焦点が合わなくなってしまうし(図2)、1ミクロン左右にぶれてもピットの列にレーザーが当たらなくなってしまう(図3)。が、CDをプレーヤーにセットすると、1ミクロンどころか3ミクロンはずれてしまうだろう。

 これじゃあとても音は出ない。ここで技術者達は頭を悩ませたのだと思う。そこでたどり着いた答えは、「ブレを1ミクロン以下にするのは無理だ」という事実だった。技術者達は、CDの上下左右の動きにレーザーの発射口を連動させるというものだった。

 レーザービームの0.8マイクロメートルほど横に、副レーザービームを当てる。ピットとピットの間隔は1.6マイクロメートルなので、副レーザーは常にランドに当たり続けることになる(図4)。この副レーザーが右のピット列に当たるとき、それはCDが左にずれている証拠なのだ。だからCDを右にずらせば元通り、と言うわけである。左にずれているときも同じ。これで常にCDを聞き続けられるのである。この機能を『フォーカシング』という。

図2

図3

図4

 

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